非常勤医師
中尾 剛久
誰でも年齢とともに、物の覚えが悪くなったり、人の名前が思い出せなくなったりします。こうした「物忘れ」は加齢に伴う生理的なもので、特に心配する必要がありません。生理的な物忘れでは、体験の一部だけを忘れるのが特徴です。従って、物忘れの程度は軽く、落ち着いて考えれば思い出すことが出来ます。
認知症などで起こる病的な物忘れは、老化の範囲を超えています。新しい情報を脳に取り込み保存する能力が障害され、その結果、見たり聞いたりしたことを記憶に留めておくことが出来ず、体験まるごと全部、忘れてしまいます。そのため、「食事をした」という経験自体を忘れてしまったり、自分がいる場所や家族がわからなくなったりします。本人に自覚がないことも多いです。
認知症の症状をきたす病気にもいろいろあります。脳梗塞や脳出血など脳の血流障害によるものや、脳の神経細胞が壊れる変性疾患や、正常圧水頭症や慢性硬膜下血腫などの脳の圧迫によるものや、ホルモン異常、栄養障害、薬物、アルコールに関連するもの、うつ病でも認知症のような症状が見られることもあります。認知症の症状があっても、もとの病気を治療すると治ることもあります。そうでなくても、早期に診断をつけることで進行を遅くしたり、これからの過ごし方を考えたりすることが出来ます。
下記のような症状はありませんか?
老化?認知症?と気になる方は「物忘れ外来」の受診をご検討ください。
非常勤医師
中尾 剛久
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