現代医療は、高い水準になるほど専門に分かれていき、医療者と患者さんが持つ情報量と質の開きが大きくなります。そのギャップから、患者さんは、治療者に対して自分の思いや何か気がかりなことがあってもひっこめてしまい、挨拶のように「お任せします」とお話ししがちです。医師を始め、医療者は一人ひとりの患者さんにとって最善な医療ケアを考えますが、患者さん本人の認識や意向をとらえきれないまま一方的に進んでいかないように、双方の間で聴き、対話を促進する役割が必要です。それを仲介するのが「医療対話推進室」です。また、当院には、医療を支えるスタッフのメンテナンスを目的とした職員専用サロンspaceが用意されています。
気軽にお声かけください。医療に関するあらゆる相談窓口です。どんなことでもお話しください、内容に合わせて相談部門の担当者をご紹介、お話しをうかがって、困りごとが解消するまでサポートいたします。患者さんに合わせた説明に基づいて、納得のいく治療選択を助けることをインフォームドコンセント(十分な説明に基づく同意)と言いますが、その際、相談員(各種相談担当・医療対話推進者)が同席して、理解と相互の橋渡しを行う支援も行っています。患者さんからの依頼のほか、医療者からの連絡で同席する場合もあり、満足度の高い医療を助けています。
さらにご家族や、血縁者でなくても患者さん本人が指名するパートナーなど(重要他者とよばれます)の方の相談などもお受けします。
院内はもちろん、地域支援病院として、地域の医療と暮らしを支える専門職、支援者の方から、ご所属からの紹介によるご相談もお受けしています。
安全管理室、MSW、看護相談、医事課、庶務課、診療録の監査担当の事務部門、リエゾン・コーディネーター等院内横断的な多職種の会合を、週1回定例で持ち、相談内容の共有や、意見交換を行っています。その他、随時、相談事案に合わせて各部門間で速やかに共有、事例の収集と分析、対策立案、検討を行い、組織的な対応を進めます。
臨床倫理コンサルテーション
当院は、「上級臨床倫理認定機関」(日本臨床倫理学会)に指定されており、臨床倫理認定士を中心に、多職種連携の仕組みを持っています。院内各職種・部門それぞれの医療現場で生じている倫理問題への気づき、時には他院からの相談に応じて、国際基準をベースに、個別ケースに合わせた支援を行っています。また、倫理分析や協議、職員への教育、研修など教育活動を大切にしています。
また、院内の倫理関連の記録の基準化、マニュアル作成などを組織的に進める臨床倫理推進委員会との共同で、いち早く「現場」に向かい、何が生じているのか、臨床的判断を尊重した倫理コンサルテーション活動を行っています。
事業場内産業保健スタッフが「働きやすい職場づくり」をサポートしています。産育休等休職後の復帰にかかる支援、プログラム作成と実施、労災発生時メンタルケアなど。
すべての職員が心身ともに健康に働くことができるようにーーと、2014年に作られた「職員専用サロンspace」は、専属のサロンマスターがお迎えする心のオアシスとして多くの職員に重宝されています。
次のご相談は、本館1階「がじゅまるサポート」窓口に直接、お声かけください。
診療科・部門紹介